名古屋めし

ひつまぶし

3種の食べ方で堪能する究極のうなぎ料理

細かく刻んだうなぎをごはんにまぶして食べるひつまぶし。まずはそのまま。次にネギやわさび、のりなどの薬味を入れて。最後はお茶漬けでと、3通りのおいしさが楽しめる。

ご飯の上に刻んだ鰻が載ったまま出されるので、これをしゃもじで"十"の形に切分ける。

  1. 最初はこれをそのまま茶碗に一杯取り、そのまま食べる。
  2. 次はおかわりの様に2杯目を取り、薬味(ネギ・わさび・のり・みつば等)をのせて食べる。
  3. 3杯目は2杯目の様にしたものにお茶(煎茶)もしくはだし汁をかけ、さっぱりとお茶漬けのように食べる
  4. 最後は1~3のうち最も気に入った食べ方で食べる。
名古屋コーチン

通常の約3倍の時間をかけて育てた順系地鶏を堪能

名古屋コーチンは鍋、串焼き、刺身など多彩な鶏料理で楽しめる。もちろん名古屋名物の手羽先唐揚げにも使わている。

鶏肉のことを「かしわ」、すきやき鍋を「ひきずり」と呼ぶ尾張地方独自の郷土料理「かしわのひきずり」は、代表的な名古屋コーチン料理。

名古屋コーチンの肉質は赤みを帯び、適度に香りの良い脂肪があり、弾力性・奥深い味わいがあるのが特徴。

また卵は、白玉卵や赤玉卵とは違い、桜色をした卵殻となっている。卵黄の色は濃く、とろりとした粘りのある舌触りがあり、味は濃厚でこくがある。

味噌カツ

揚げたてのカツに、コクのある豆味噌の風味が生きる

揚げたてのカツに、たっぷりの味噌がかかり、ついついごはんをおかわりしたくなるおいしさ。名古屋のとんかつ屋で、みそかつのない店はほとんどないほどの人気料理だ。

味噌カツは豚カツに、八丁味噌などの豆味噌、鰹出汁、砂糖をベースに店によって様々なものを加えて甘くした独特のタレをかけたもの。甘辛い味になっているものが多い。

きしめん

のどごしツルツル。江戸時代より伝わる伝統の幅広麺

あっさりとしただし汁に、ツルリと喉ごしが良い平麺。うまくて安くて、体にもやさしい。

うどんを平らにしたようなきしめんのルーツは、キジ肉を入れた麺が尾張藩祖以来の伝統料理だったが、それが油揚げにとって替わり、庶民の間に広まったなど諸説ある。

汁は一般的に鰹節などの魚介系の出汁に、コクがあり風味豊かな地元の名物“たまり醤油”を合わせたもの。甘めのだしで煮た油揚げにネギと花鰹などがのせられる。

アツアツでも、冷やしても、楽しめる。その醍醐味はツルツルとしたなめらかな舌触りにあり。

味噌煮込みうどん

甘辛い味噌つゆとコシのある太麺が絶妙にマッチ

尾張地方の農家で昔よく食べられたごった煮は、味噌汁の中にすいとんやうどん、野菜などを入れた味噌煮込みうどんのルーツだ。濃厚な赤味噌ベースのつゆは、だしの取り方や味噌のブレンドなど、店ごとに工夫されている。

鰹で取った濃厚な出汁を効かせた豆味噌(八丁味噌など)仕立ての濃い汁と、生地に塩をいれず小麦粉と水だけで作られる極めてコシの強い麺が特徴。

鶏肉、月見卵、ネギ、シイタケ、餅などの具を入れる。専用の土鍋でグツグツと煮込んだうどんは、見た目を裏切るまろやかな味わい。

カレーうどん

まろやかで刺激的!とろりとしたルーの辛みともっちり麺が絡む

まろやかでふわふわのトロミとコクのあるカレールーと太くて強いコシのある麺が絶妙に絡む。

名古屋のカレーうどんは、普通のかけうどんの上にカレールーをかけたものとは根本的に異なる。カレールーは、数種類のカレーペーストを独自の方法でブレンドした上、一味唐辛子と胡椒などを加える。片栗粉を使わずにとろみが出ているのが特徴。この方法で作ったカレールーを鶏ガラスープと和風ダシで割り、うどんにかける。

ルーの味はかなり辛い。最初はそれほどでもないが、食べ進むうちに、汗が出てくるほどの辛さを感じる。この辛さは一般のカレーの辛さとはまた違い、非常に刺激的で美味しい。これがコシのある太麺とよく絡み合い、美味しいうどんとなっている。

台湾ラーメン

台湾人も驚く名古屋発祥の激辛ラーメン

見た目も味も強烈な台湾ラーメン。その刺激がクセになる。食べれば食べるほど、はまってしまう味だ。

台湾ラーメンと言っても、「台湾」発祥ではなく、「名古屋」発祥のラーメン。名古屋の台湾料理店「味仙」の台湾人店主が考案した。

豚挽き肉・ニラ・長ねぎ・モヤシなどをトウガラシで辛く味付けして炒め、醤油ベースのスープを加えて茹でた麺にかけたものである。ニンニクをたくさん入れるのも特徴の一つ。

あんかけスパ

ひき肉や野菜のうまみを凝縮したソースにやみつき

肉や野菜のコクとうまみが溶け込んだピリ辛ソースに、極太麺がからんだあんかけスパ。素材のうまみが際立つ、くせになる不思議な味わい。

あんかけスパゲッティ、あんかけパスタ、カントリースパゲッティとも呼ばれたりする。油で炒めた太いスパゲッティに、粘りがあり胡椒をたっぷりと使ったコクのある辛味のきいたソースが特徴。具はウインナー、タマネギ、ピーマンなどをのせる。

野菜トッピングの「カントリー」、肉類トッピングの「ミラネーゼ」、肉と野菜の両方盛りの「ミラカン」や、「ピカタ」(豚肉黄金焼)やエビフライなどの具がトッピングされたメニューもある。一般に量を1.2倍、1.5倍など細かく選ぶことができ、トッピングも自由に加えることができる。

手羽先

ビールによく合う、スパイシーな味と香ばしさ

名古屋で手羽先と言ったら手羽先の唐揚げのこと。パリッとした食感と香ばしさが絶妙の手羽先は、ビールのつまみに最適。ピリリとスパイシーな味付けもたまらない。

かぶりつくのもいいけど、うまく食べれないので、まずは大きな骨と小さな骨を2つに割いて、縦に口に入れると、骨から肉をうまくとることができる。

味噌串カツ

味噌ダレに漬けた串カツは味噌のコクと甘みが染み込み、何本でも食べられる

豆味噌と牛のスジ肉や豚の臓物を煮込んだ「どて鍋」に、カリっと揚がった串かつをドボンと浸して食べる。今でもこのスタイルで食べられる老舗もあり、「とん焼」など焼き物と、どて鍋で煮込まれたモツ「どて煮」、大根や玉子、こんにゃく「おでん」と共に、酒の肴として食べられる。

居酒屋の定番、串カツは味噌とソースを選べる店が多く、店独自の特性味噌ダレをかけたり、どてに漬けたり。串カツもブランド豚や鶏肉、名古屋コーチンを使っている店もあり、それぞれの肉の食感と旨み、サクサクの衣、味噌ダレのコクと甘みを味わえる。

どて煮

味噌ダレがどて煮の極意

大きな鍋から香る味噌ダレの風味と、温かな人情が溢れる庶民の味。とろけるようにやわらかい牛すじやモツをどうぞ。

「どて煮」、「どて」は牛のスジ肉や豚の臓物を八丁味噌など豆味噌やみりんで時間をかけて煮込んだもの。どて煮をご飯にかけたものを「どて飯」と呼び、これまた名古屋名物(名古屋めし)だ。

味噌おでん

香ばしい味噌の風味がおでんダネにしみる

こんにゃくや卵、はんぺんなどの具を、八丁味噌をベースとした味噌ダレで、グツグツ煮込んだみそおでんは、名古屋の冬の味の代表格。ごはんのおかずにも、酒の肴にもうってつけ!

「味噌おでん」は、八丁味噌をベースとした甘めの汁でダイコン、こんにゃく等を煮込こむ。味噌の煮汁には豚のモツやバラ肉を入れてどて煮にしたり、味噌カツのたれにされることも多い。また、だし汁ではなく湯で茹でた後、味噌をつけて食する味噌田楽もある。

とんちゃん

くせになる味噌ダレの豚ホルモン焼き

豚ホルモンを八丁味噌など赤味噌ベースの濃厚なタレと絡めたり、漬け込んで焼く味噌とんちゃんは名古屋のソウルフード。プリプリのホルモンをジュージュー焼いて、香ばしい焦げた味噌の風味と、独特の食感がやみつきに。

エビフライ

見てびっくり、食べて満足。インパクト満点!

愛知県は全国でもえびの消費量が多く、国内でも有数の漁獲量を誇る車エビが県の魚に選ばれている。

特大のクルマエビやシャチホコに似せたエビフライ、海老の天ぷらかき揚げやえびせんべい、エビの天ぷらを使った天むす、エビフライのサンドイッチなどエビを贅沢に味わうことができる。

天むす

芸能人にも大人気!エビ天入りのミニおむすび

ふかふかのご飯の中ににえびの天ぷらを入れた一口サイズのおむすび。ご飯とエビとの相性は抜群。

20年ほど前に誕生して以来、いっぱしの名古屋名物に急成長。添えられるきゃらぶき(フキの佃煮)のファンもひそかに多い。

小倉トースト

食パンと小倉?これこそベストマッチ

名古屋は、古くから菓子づくりと茶の湯の文化が盛んで、小豆を使った菓子になじみが深い土地柄。それゆえ、小倉あんが独自の食文化として発展を遂げている。

厚めにスライスした食パンをトーストした後に、マーガリンまたはバターを塗って小倉餡を乗せたもの。食パンに小倉餡を乗せた形で供されることが多いが、サンドイッチのように食パンで餡を挟んだもの(小倉サンド)や、パンと小倉餡を別々にして客が好きな分だけ餡を乗せられるようにしたもの、先に食パンに餡を挟み油で揚げたものもある。

モーニング

コーヒー一杯注文するとトーストとゆで卵をサービス!

町を歩けば必ず店を見かけるほど、名古屋人は喫茶が好き。中でも特徴的なのがモーニングサービス。朝の時間帯にコーヒーなどドリンクを注文すると、サービスでパンやゆで卵が付いてきたりする。

以前は名古屋人にとって付くのが当たり前だと思ってた人が多いのでは。最近はスタバやクリエなどのカフェが増えたので、モーニングを食べる人も減ってるかもしれないけど。

モーニングの種類は店により様々で、中にはドリンクの方がサービスじゃないのかってくらいすごいサービスが出てくる店もある。

鉄板スパゲティ

アツアツ鉄板で卵にスパ、イタリアンスパゲッティ

トマトソースで味付けして炒めたナポリタンスパゲッティを、とき卵が流し込まれた熱々のステーキ皿にのせて完成。具材は赤いウィンナー、ピーマン、玉ねぎなどが定番。

名古屋の喫茶店の定番メニューで人気。呼び名は店によって、イタリアンスパゲッティ、鉄板ナポリタン、鉄板スパゲティ、イタリアンなど様々。

ういろう

モチモチした弾力、この食感は他にはない

「ういろう」、「ういろ」と両方使われている。和菓子なのに甘さ控えめ、米粉を使ったモチモチの食感が人気のヒミツ。旬の味覚のういろうもある。

名古屋のういろうは米を主とする粉に砂糖を加え、蒸して作る。 黒砂糖で味を付けるのが基本であるが、白砂糖が用いられることもある。

砂糖(しろ)・黒砂糖(くろ)・抹茶・小豆(上がり)・さくらの他様々なバリエーションがあり、カラフルに並ぶ。

和菓子
台湾まぜそば

台湾ラーメンからヒントを得た新たな名古屋グルメ

台湾ミンチ(鷹の爪とニンニクを効かせた醤油味のピリ辛ミンチ)や生の刻んだニラ・ネギ、魚粉、卵黄、おろしニンニクが極太麺に乗っていて、よくかき混ぜて麺を具を絡めて食べる汁無し麺。通常の麺だと汁が無いので具が絡まりづらいため、あえてざるの中で麺の表面を傷つけ、絡みやすくしているのも特徴。麺を食べた後に丼に残る台湾ミンチやタレに白めしを投入する追い飯ができる店も多い。

名古屋コーチン親子丼

順系地鶏の鶏肉と卵が合わさる奥深い味わい

通常の約3倍の時間をかけて育てた順系地鶏「名古屋コーチン」の卵や肉を使って作る親子丼は、濃厚でコクがたっぷり。

とろりとした粘りのある舌触りの卵と、香りの良い脂肪と弾力があり、旨みが広がる肉質が、ダシ汁とホカホカのごはんと合わさる、滑らかで食べ応えのある絶品親子丼。

カレー煮込みうどん

辛味と深みのある熱々うどん

カレーうどんとも味噌煮込みうどんとも違う、カレースープの中へ直接生麺を入れて煮込むディープな名古屋めし、カレー煮込み。

ラーメン

たかが一杯。されど一杯。この一杯が幸せを運んでくる。

「味噌カツ」、「味噌煮込みうどん」、「味噌おでん」と名古屋では味噌をよく使うので、ラーメンも味噌ラーメンをよく食べるかというと、そんなことはない。

名古屋のラーメン店は、醤油、とんこつ、味噌、塩、中華そば、坦々麺、そして台湾ラーメンもある。おいしければ、スープの種類にはこだわらないのが名古屋人かもしれない。

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